大人だからこそ!の強み 大人のピアノ
大人のピアノの生徒さんから良く聞くのが
「子どものときに、もっと一生懸命練習していれば・・・」
「子どものときからピアノを習っていれば・・・」
「子どものときに、今みたいなレッスンを受けられていたら・・・」
といったお言葉。
大人の生徒さんは、皆、子どもの生徒さんを羨ましいと思っています。
別にネガティブな意味ではなくて、
「今こうしてピアノを習っていて幸せなので、いいんですけど・・・」
と前置きした上で出てくる、言葉たちです。
でもね、大人になって弾いているからこそ、できること、味わえることがあるんですよ。
ノア音楽教室には、大人の生徒さんも子どもの生徒さんも、同じくらい在籍しています
(つまり、一般的なピアノ教室よりも、はるかに大人が多いお教室です!)。
そんな教室を運営していて、日々、たくさんの生徒さんのレッスンをさせていただきながら、
「やっぱり大人のピアノはいいなぁ」 とか
「大人の生徒さんの底力を感じるなぁ」などと思うことが、よくあります。
いくつかありますが、今日はそのうちの一つをご紹介します。
「大人のピアノはいいなぁ」としみじみ感じるとき、
「大人のピアノの底力」を感じるとき、それは・・・
曲の雰囲気を察する能力。
「大人になってからピアノを始めた」という方は、ご自身のことを謙遜されますが、
なんといっても大人は長年生きてきている(笑)。
これまでの人生、いろいろな曲を 自発的に・無意識に、たくさん聴いてきています。
なので、その曲に合った雰囲気というものを分かっていらっしゃる方が多いです。
それをご自分の指先から音として再現できるか、となると技術的な積み重ねが必要となってきますが、
それはレッスンと練習で磨いていくとして、
目指したい方向性は、だいたいご自身でわかっていらっしゃるのは、
とてもすごいことで、音楽する上で根本的な、大切なことです。
特にゆったりとした曲で その能力が発揮されやすいのですが、
たとえば、大人は長年の経験(音楽をなんとなく聴いてきた、というものも含みます)で、
フレーズの終わりをふんわり柔らかく収めることをはじめから知っている方が多いです。
今、モーツァルトのソナタに取り組んでいる方がいらっしゃいます。
ソナタアルバムに収められている曲で、
子ども時代にある程度までピアノを続けた方には、おなじみではないかなと思います。
今弾いているのが、第2楽章。
昨日のレッスンでは、曲の半分までの譜読みでしたが、
モーツァルトらしく、愛らしく軽やかに弾けていて、素敵でした。
常々思うのですが、
第2楽章は、ほんとうに大人の方に弾いていただきたいな、と。
この曲に限らず一般的に、ソナタの第2楽章は、ゆったりとした曲調のものがほとんどです。
大人のピアノの生徒さんは、ゆったりとした曲調のものを好む方が、割合としては多めです。
ご自身も弾いて癒されながら
(ご本人は、「いえいえ必死です」とおっしゃるかもしれませんけれども)
素敵に弾ける、
第2楽章、大人のピアノの方におススメしたいです。
私自身、子ども時代にこの曲を弾いたときには、どれほどこの曲の良さを感じて弾いていたものか??!
ただただ音だけを鳴らしていたのではなかったかな、と思いますが、
今なら(わたしなりに、ではありますが)、なんて美しいんだろう、と慈しみながら弾くことができます。
大人になった今、ソナタの第2楽章の良さを再認識しています。
呑んだり食べたりおしゃべりしたり、ピアノ好きな人同士、いろいろな曲を弾き・聴きあったり・・・
と、思い思いに過ごしていただく、気楽な会です。
今はコロナ禍で、開催できませんが・・・。
大人だからこそ! の音楽の愉しみ方の一つは、
こうして仲間と一緒に楽しめる、ということもあるかもしれませんね。
お問い合わせ用のラインがあります。
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