楽譜に興味を持つ
先日、ピアノが大好きな友人と一緒に、銀座ヤマハへ行ってきました。
お目当ては、創業300年を迎えたドイツの楽譜出版社 Breitkopf & Haltel(ブライトコプフ ウント ヘルテル)社(正確には aにウムラウトが付きます)の
古い楽譜や、銅板の展示。
楽譜売り場の一隅の小さなコーナーでしたが、
楽譜に関係する仕事をしている彼女の解説もあって、
じっくりじっくり、小一時間は堪能していたのではないかしら。
わたしは学生時代、古い楽譜をドイツやイギリス、アメリカの大学図書館などから取り寄せて研究していたこともあるので、
懐かしい顔つきの楽譜を前に、いろいろな想いがよぎったりもしました。
展示は、銀座ヤマハで、11月7日まで(!今日まで!!)ですが、
間に合わなくても、こちらを読めば、ふむふむがいっぱいですよ!
さてその後、彼女を巻き込んで、ベートーヴェンのピアノソナタの楽譜を各社見比べました。
昭和時代の全音版の楽譜のままで、それでは指導者としてまずいなと思って、ずっと気になっていたのです。
各版を見比べると、校訂者(解釈を入れて楽譜に表記を加えたりした人)の考え方の違い、
出版社ごとの楽譜の特徴やクセなどがわかり、とても面白いです。
校訂者によって、立ち上る音楽がかなり変わる場合もありますし、
出版社によって、なんだか譜読みがしにくいな、ということもあります。
ソナチネアルバムは、昭和時代からあったものと、同じ出版社でも「原典版に基づいて校訂された版」のものとでは、
立ち上る音楽が全然ちがっています
(このあたりは、論じだすと長く、理屈っぽくなるのでこのあたりでやめておきます)。
また、同じ曲でも、出版社によって一段の小説数(譜割り)がちがっていたり、
音符の玉の大きさや棒の長さなどが微妙にちがっていたりする場合があります。
あなたが弾いている曲、弾こうとしている曲が、複数の出版社から出版されている曲なら、
ほかの版も見比べてみるのも、新たな楽しみがあるかもしれません。
↓ 写真は、わたしが持っている6冊の「バッハインヴェンション」。
タイトルからしても、違っています。
右の2版は、子ども時代に使った楽譜ですが、なんと冒頭の強弱が真逆!
あらためてじっくり、楽譜を眺める時間がほしいなぁと思ったりします。
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